キリンジ音楽鑑定家シリーズ第1弾。
キリンジのソングライティングにフォーカスしたセルフカヴァー+提供曲集。10月19日発売決定!!
~Connoisseur Series~
KIRINJI「SONGBOOK」
2011年10月19日発売
COCP-36926~7 ¥2,625(tax in)
more info http://columbia.jp/kirinji/
【収録曲】
-COVER SIDE- 【Disc①】(全曲キリンジによるセルフカバー)
1.「jelly fish」(作詞:AKKO 作曲:堀込泰行 )
– original songs performed by MY LITTLE LOVER
8曲の中で一番派手ですね。シンプルな曲なので、どんなアレンジでやってもけっこう成立するんじゃないでしょうか。今回はオルタナ・カントリーみたいな雰囲気になっていますが、オリジナルに近いちょっと跳ねたリズムアレンジでいつかまた演ってみたいですね。(泰行)
2.「ロマンチック」 (作詞:土岐麻子 作曲:堀込高樹)
-original songs performed by 土岐麻子
これもビルボードライブ東京での演奏をもとにしています。シンプルなトラックですがバンドの演奏のノリが良いので物足りない感じはしません。難しい歌を土岐さんも泰行もいい感じで歌えてスゴいなと思います。(高樹)
3.「ハルニレ」 作詞:keyco 作曲:堀込泰行
-original songs performed by Keyco
サザンロックとソウルミュージックがうまく混ざったようなアレンジが気に入ってます。バンドのメンバーとリハーサルを重ねるうちに自然にサウンドがまとまっていきました。これもかなり好きです。(泰行)
4.「髪をほどいて」 作詞:bird 作曲:堀込高樹
-original songs performed by bird
”ピアノと歌”で成り立たせようという条件がまずありました。そこで原曲のハーモニーを生かしつつクラシカルな印象に仕上げたいと思いながらアレンジしているうちに、こうなりました。その作業を進める過程でこのアレンジに添った歌唱のイメージが出来上がってしまったので、「そのとおりに歌ってくれ」とヤスに指南するのもアレなんで、僭越ながら自分で歌いました。(高樹)
5.「若葉の頃や」 作詞:中野良恵 作曲:堀込泰行
-original songs performed by 畠山美由紀
このテイクは自分でも気に入ってます。メランコリックで秋にぴったりな感じに仕上がったので「リードトラックでも良いのでは?」なんて思ったけど、タイトルが『若葉の頃や』じゃしょうがないですね。(泰行)
6.「わたしの青い空」 作詞/作曲:堀込高樹
-original songs performed by 藤井隆
左右から聴こえるタムのようなティンバレスのような音のパーカッションはイケアで買ったバケツを叩いたものです。途中から出てくるチャカチャカいってるのはスプーンでビール瓶を叩いたものです。ワタクシ高樹が歌ってます、念のため。(高樹)
7.「お針子の唄」 作詞/作曲:堀込高樹
-original songs performed by 南波志帆
5月のビルボードライブ東京での演奏をもとに作りました。南波さんのテイクのアレンジはメランコリックでしたが、こちらはサイケな仕上りです。キリンジとしては珍しくヴォーカルが歪んでいます。(高樹)
8.「それもきっとしあわせ」 作詞:堀込高樹 作曲:堀込泰行
-original songs performed by 鈴木亜美 joins キリンジ
兄が書いた歌詞に後から僕がメロディをつけました。いわゆる詞先というやつです。初めての詞先だったけど、楽しんで作れたのを覚えてます。オリジナルのアレンジが気に入っていたので、キリンジではピアノと歌だけというシンプルなアレンジとなりました。(泰行)
-FORMAL SIDE- 【Disc②】(厳選提供楽曲集)
1.「わたしの青い空」/ 藤井隆
(作詞/作曲:堀込高樹 編曲:本間昭光、堀込高樹)
2.「髪をほどいて」/ bird
(作詞:bird 作曲:堀込高樹 編曲:田島貴男)
3.「ロマンチック」/ 土岐麻子
(作詞:土岐麻子 作曲:堀込高樹 編曲クリヤ・マコト)
4.「ハルニレ」/ Keyco
(作詞:Keyco 作曲:堀込泰行)
5.「若葉の頃や」/ 畠山美由紀
(作詞:中納良恵 作曲:堀込泰行 編曲:斉藤哲也)
6.「somewhere in tokyo」/ 古内東子
(作詞:古内東子 作曲:堀込高樹 編曲:森俊之 )
7.「愛が私に教えてくれたこと」/ 松たか子
(作詞:松本 隆 作曲:堀込泰行 編曲:佐橋佳幸)
8.「それもきっとしあわせ」/ 鈴木亜美 joins キリンジ
(作詞:堀込高樹 作曲:堀込泰行 編曲:キリンジ)
9.「プールの青は嘘の青」/ 南波志帆
(作詞/作曲/編曲:堀込高樹)
10.「春の嵐」/ ミズノマリ
(作詞/作曲/編曲:堀込高樹)
【作品内容】
昨年発表した8thアルバム「BUOYANCY」(ボイエンシー)が各方面から高評価を得ているキリンジ。
キリンジは96年に結成、翌年にインディーズデビューを果たした当初から、J-POPシーンの中ではオリジナリティ豊かなソングライティングを聴かせる新人グループとして注目されたことも記憶に新しく、そんな彼らも今秋で結成15周年を迎えます。デビュー以来、独自の確固たるポジションを築きつつ、そこに精力的なソロワークスも加わり、御陰さまでこの業界不況の中でも変わらない評価をいただいております。
そんなキリンジの魅力を改めて挙げるのであれば、リードボーカルである弟・堀込泰行の声、兄弟ならではのハーモニー、そして様々な音楽造詣に根ざした独自の アレンジメントなど様々な解釈が思い当たりますが、中でもひときわ輝く要素と言えば、やはり、デビュー時より薄まることのない<ソングライティングのパ ワー・ポテンシャルの高さ>ではないかと考えております。まさに<ソングライティング>は彼らの音楽にとって”何にも代え難い部分=キリンジの核<コ ア>”ということでしょう。
そのような事を考えながらアイディアの切っ掛けとして、この度制作に至ったのがこのキリンジの新作 「SONGBOOK」です。サブタイトルとして、Connoisseur Seriesとある通り、ちょっと音楽鑑定家を気取り、今後も彼らのオリジナル作品意外での魅力を探り、コンパイルし発表するシリーズとして展開しようと 思ってます。お見逃し無く。
さて、本題の重要な作品内容について少々。
今回の作品はオリジナル作品とはまた違ったセルフカバー+提供曲集の企画作品です。
タイトルもずばり、”KIRINJI「SONGBOOK」”。
キリンジの二人がソングライターとして、各々さまざまなアーティスト達へ提供したメロディや楽曲を自らの解釈で厳選セルフカバーした<COVER DISC>と提供楽曲の原曲を厳選コンパイルした<FORMAL DISC>の2枚組構成となってます。ギューッと<キリンジの核=ソングライティング>という定義にフォーカスし、これまでキリンジの二人が他アーティストへ提供した魅力的な楽曲の数々をまとめ、自分たちでセルフカバーもし、原曲もコンパイルしてみようという作品です。
楽 しみとして、提供楽曲はオリジナルとは違い各々アーティストのためにソングライティングしたものなので、「よそ行き感覚での作詞/作曲」を堪能でき、また曲によっては「作詞 をアーティストや作家で作曲がキリンジ」といったように、いつもとまた違った変則的なキリンジのソングライティングを堪能できる作品です。つまりは様々なアー ティストや作家による作詞と作曲(キリンジメロディ)というコラボレーションでひき起こるケミストリーも、この作品の面白さの一つと言えます。
ちょっと 思い出話として、birdさんに提供した「髪をほどいて」はリクエストを受けてキリンジのオリジナル曲「愛のcoda」の続編のような趣であったり、藤井隆さんに提供し た「わたしの青い空」は当時ご本人からクールでダンサブルでエレクトロな楽曲(カイリーのような)を..というリクエストをもらって高樹が作詞作曲をした作品で、アレンジメントもおおかた高樹のデモテープを継承していただいたり。また泰行が畠山美由紀さんに提供した「若葉の頃や」やKeycoさんに提供した「ハ ルニレ」については、「こんなに良い曲を本当にもらっていいの?」と2度3度確認されたことも思い出します。また、鈴木亜美さんとコラボレーションした 「それもきっとしあわせ」は提供曲として大変めずらしい兄弟作の作品で、「アニー」や「屋根の上のバイオリン弾き」のようないわゆるミュージカルで主人公 が独唱する劇中歌のようなイメージで創作したことを思い出します。どれもこれもさまざまな素晴らしい作品かつ素敵なコラボレーションでした。オリジナルア ルバムとは一味違う作品集「SONGBOOK」、新しいキリンジとの出会いが待ってます。